証券会社の買付け画面ではいまいち情報が分からない!そんなETFを比較して調べる第2弾は高配当ETFです。(第一弾の海外投資版、国内ETFの記事はこちら)
信託報酬とその他費用合算で国内ETFを比較してみた(SBI証券:取引手数料無料版)各社ホームページから銘柄別保有比率などを全部チェックして表にまとめました。
すごく時間がかかりましたが並び順を変えて見やすくなっているのでぜひ活用してもらえればと思います。
国内高配当ETF比較表
まずは比較表です。【1489】が一つ抜けて配当利回りが高いです。この比較の中では銀行業が特に高いことが理由にあると思います。(リートは比較用におまけで入れてみました)
銘柄コード | 名称 | 信託報酬+その他費用 | 配当利回り | 最低購入価格 | 純資産総額 (億円) | 決算頻度 (年) |
---|---|---|---|---|---|---|
1478 | iシェアーズ MSCIジャパン 高配当利回りETF | 0.2585% | 3.16% | 2,534 | 477 | 2 |
1489 | NEXT FUNDS 日経平均高配当50指数連動型上場投信 | 0.3713% | 4.64% | 46,160 | 863 | 4 |
1499 | MAXIS 日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信 | 0.5033% | 3.78% | 8,773 | 92 | 4 |
1577 | NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 | 0.3795% | 3.73% | 26,025 | 743 | 4 |
1660 | MAXIS 高利回りJリート上場投信 | 0.2228% | 3.90% | 10,260 | 235 | 4 |
各ファンドのセクター別の保有比率も見てみましょう。
銘柄コード名をタップしてもらうと昇順・降順で数字が入れ分かります。
1478と1499は情報・通信、卸売(商社)が多いですね。
1489と1577は銀行や保険などが多いのが目立ちます。
セクター | 1478 | 1489 | 1499 | 1577 |
---|---|---|---|---|
情報・通信業 | 16.1 | 3.2 | 15.7 | 1.4 |
輸送用機器 | 13.2 | 6.4 | 5.1 | |
卸売業 | 12.3 | 12.6 | 13.5 | 7.3 |
電気機器 | 11.2 | 2.1 | 3.4 | 5.9 |
保険業 | 10.5 | 7.1 | 6.4 | 7.7 |
食料品 | 7.8 | 3.8 | 7.5 | 1.3 |
化学 | 5.6 | 4.7 | 6.4 | 9.9 |
建設業 | 9.9 | 2.5 | 5.0 | 9.8 |
非鉄金属 | 2.1 | 1.1 | 1.5 | |
金属製品 | 0.9 | 2.8 | ||
銀行業 | 18.8 | 0.3 | 14.6 | |
鉄鋼 | 10.6 | |||
海運業 | 1.9 | 5.7 | 6.7 | 4.7 |
陸運業 | 1.0 | 1.3 | 1.4 | |
機械 | 1.3 | 3.6 | 4.2 | |
証券業 | 5.0 | 1.6 | 2.7 | |
医薬品 | 3.6 | 2.9 | ||
サービス業 | 0.7 | 3.5 | 0.4 | 1.4 |
ガラス・土石製品 | 3.2 | 1.7 | 2.9 | |
石油・石炭製品 | 3.0 | |||
鉱業 | 1.7 | 1.1 | ||
その他金融業 | 3.5 | 2.8 | ||
ゴム製品 | 1.8 | 2.4 | 1.3 | |
不動産業 | 0.7 | 1.8 | 5.0 | |
小売業 | 0.4 | 1.3 | ||
電気・ガス業 | 1.5 |
iシェアーズ MSCIジャパン 高配当利回りETF (1478)
上位組入銘柄を見てみましょう。
業種では「情報・通信」「輸送用機器」「卸売業」「電気機器」「保険業」「建設業」でそれぞれシェアは10%以上、この6業種で73%です。
今回比較した中では自動車などの輸送用機器のシェアが特に高いところでしょうか。
銘柄名 | 業種 | 保有比率 (%) |
---|---|---|
三井物産 | 卸売 | 5.25 |
伊藤忠商事 | 卸売 | 5.10 |
三菱電機 | 電気機器 | 5.03 |
東京エレクトロン | 電気機器 | 5.01 |
本田技研工業 | 輸送用機器 | 4.98 |
日本電信電話 | 情報・通信 | 4.98 |
日本たばこ産業 | 食料品 | 4.93 |
ソフトバンク | 情報・通信 | 4.89 |
KDDI | 情報通信 | 4.76 |
東京海上HD | 保険 | 4.68 |
NEXT FUNDS 日経平均高配当50指数連動型上場投信 (1489)
こちらはシェア10%以上の業種は「銀行」「卸売」「鉄鋼」の3つで、42%を占めています。
今回比較した中で「鉄鋼」が唯一入っています。
特に銀行は18.8%と飛び抜けて高いです。国債利回りが上昇すると価格は下がり含み益を多く抱える構造でしょうか。
配当利回りに流動性(売買代金)を加味してウエイトを決定している様です。上位銘柄を見てみましょう。
銘柄 | 業種 | 保有比率 (%) |
---|---|---|
日本製鐵 | 鉄鋼 | 4.4 |
三井住友フィナンシャルグループ | 銀行 | 4.2 |
みずほフィナンシャルグループ | 銀行 | 3.9 |
日本たばこ産業 | 食料品 | 3.8 |
武田薬品工業 | 医薬品 | 3.6 |
日本郵政 | サービス | 3.5 |
JFEホールディングス | 鉄鋼 | 3.2 |
ソフトバンク | 情報・通信 | 3.2 |
三菱UFJフィナンシャルグループ | 銀行 | 3.2 |
住友商事 | 卸売 | 3.1 |
MAXIS 日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信 (1499)
こちらはシェア10%以上の業種は「情報・通信」「卸売」の2つで、29%を占めています。
22業種への幅広い分散投資となっています。
銘柄 | 業種 | 保有比率 (%) |
---|---|---|
日本たばこ産業 | 食料品 | 5.0 |
日本電信電話 | 情報・通信 | 4.8 |
KDDI | 情報・通信 | 4.8 |
ソフトバンク | 情報・通信 | 4.8 |
トヨタ自動車 | 輸送用機器 | 4.7 |
三菱商事 | 卸売 | 4.6 |
任天堂 | その他製品 | 4.3 |
三井物産 | 卸売 | 3.6 |
伊藤忠商事 | 卸売 | 3.5 |
日本郵船 | 海運 | 3.5 |
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 (1577)
こちら比率としては銀行が高く、唯一の10%超えです。他23業種に広く分散投資されています。
そしてこのETFの特徴としてはそれぞれの企業へ均等ウエイトで分散投資されています。
銘柄 | 業種 | 保有比率 (%) |
---|---|---|
INPEX | 鉱業 | 2.1 |
東京海上ホールディングス | 保険 | 1.8 |
三井物産 | 卸売 | 1.7 |
KDDI | 情報・通信 | 1.7 |
りそなホールディングス | 銀行 | 1.7 |
双日 | 卸売 | 1.7 |
日本電信電話 | 情報・通信 | 1.7 |
商船三井 | 海運 | 1.7 |
SOMPOホールディングス | 保険 | 1.7 |
野村不動産ホールディングス | 不動産 | 1.7 |
景気敏感株 と ディフェンシブ銘柄
こうして比較してみると高配当といっても業種の偏りがかなり大きいなと感じました。
その中でも「景気敏感株」「ディフェンシブ株銘柄」という視点でみた場合も確認してみました。
まずはその分類から。
景気動向によって業績が大きく変動。ってピックアップしてみると、なんかほとんどじゃ・・・
- 鉄鋼
- 化学
- 紙パルプ
- 繊維
- 非鉄金属
- ゴム
- ガラス、土石
- 鉱業
- 石油石炭
- 工作機械
- 銀行
- 証券
- 不動産
- 商社
- 海運
景気動向に業績が左右されにくい銘柄。まぁこれは分かりやすい。
- 食品
- 医薬品
- 社会インフラ
- 電力
- ガス
- 鉄道
- 通信
ちなみにディフェンシブ割合でまとめてみると下記となりました。
銘柄コード | ディフェンシブ割合 |
---|---|
1478 | 23.9% |
1489 | 10.6% |
1499 | 26.0% |
1577 | 4.2% |
この様になる。そうするとNEXT FUNDSの【1489】と【1577】は攻めの姿勢を感じますね。
これだとおそらく値幅が大きいので、大きく下がったタイミングで買わないと!
いわゆる「高値掴み」は避けたいですよね。
実際 “今後” どの様な値動きになるのか未来は読めないし、なのでまとめて全部ちょっとずつ購入してみることにしてみよう。
どうせ配当金は高い水準で入るし(笑)
まずはやってみる!がモットーなので。
その結果でまた面白い結果になれば情報共有したいと思います。
それでは。