あなたの会社にも企業型DC(企業型確定拠出年金)の用意ありませんか?これは企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。
投資への興味関心が低い場合、お金が減るのが怖くて「定期預金型」にしていませんか?(当時の私はコレ)
もしくは、よく調べもせず適当に日本株や日本債券あたりの投資信託にテキトーに按分していませんか?(最初の時よりもちょっとだけ進化した時の私がコレ)
自分のお金ではなく、会社が拠出してくれる場合なんか特に意識低くなりがちだと思います。
企業型DCは税制優遇を受けられる素晴らしい仕組みですし、(良い会社なら)会社側が拠出してくれるので投資の勉強を始めるには良い機会です。
ちなみに、DCの商品は選択肢が少ない傾向にあります。しかし、会社から教えられた情報(サイト)だけだと情報量が少なすぎる・・・ただでさえ投資初心者なのに、本当に良い商品なのか把握しきれない、、、まさか私を騙すつもり!?なんて思ってしまうほどに・笑
そこで、基本的な情報は「投資目論見書」をみてもらうとして、この記事では投資効率を表すシャープレシオで比較して、どれがパフォーマンスの高い投資信託なのか!?を比較しました。 DCで投資するのは基本・投資信託の一択ですので、シャープレシオで比較するのが良いかなと思った為です。
- 2023年11月28日時点の情報です。
- シャープレシオとは、投資家がリスクを取って得られたリターンがどれだけ高かったかを評価する指標の一つ。数値が高いほど、同じリターンを得るために必要なリスクが低いことを示す。
- リターン、シャープレシオは2023年10月末のデータ、参照元は日本経済新聞です。
- JIS&T (日本インベスターソリューションテクノロジー) / 三井住友信託銀行の取扱商品で比較します。
国内株式比較
– 表はモバイルで横スクロールで確認できます
銘柄 | 実質コスト (%) | シャープレシオ・1年 | シャープレシオ・3年 | シャープレシオ・5年 | シャープレシオ・10年 | リターン (%) /1年 | リターン(%) /3年 | リターン(%) /5年 | リターン(%) /10年 | 純資産総額 (億円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DC日本株式インデックスファンドL | 0.209 | 1.51 | 1.20 | 0.66 | 0.65 | 19.61 | 15.15 | 8.93 | 8.82 | 1,540 |
DC日本株式ESGセレクト・リーダーズインデックスファンド | 0.244 | 1.41 | – | – | – | 18.72 | – | – | – | 13 |
フィデリティ・日本成長株・ファンド | 1.723 | 0.75 | 0.58 | 0.59 | 0.57 | 9.11 | 7.81 | 8.72 | 8.19 | 5,061 |
三井住友・バリュー株式年金ファンド | 1.640 | 2.24 | 1.69 | 0.63 | 0.62 | 34.13 | 22.92 | 9.25 | 8.85 | 189 |
DC日本株式エクセレント・フォーカス | 1.412 | 1.22 | 0.75 | 0.69 | 0.60 | 18.23 | 11.54 | 10.77 | 8.98 | 261 |
DCグッドカンパニー(社会的責任投資) | 1.622 | 1.07 | 0.74 | 0.46 | 0.49 | 13.66 | 9.70 | 6.12 | 6.50 | 159 |
損保ジャパングリーンオープン | 1.721 | 1.80 | 1.63 | 0.56 | 0.59 | 22.79 | 20.11 | 7.77 | 8.34 | 400 |
ESGリーダーズIDX以外は全てTOPIXの指数連動か、ベンチマークです。アクティブファンドはベンチマークを上回る成績を目指していますが、10年リターンで見ると勝っているのは 2/5 といったところでしょうか。実質コスト分でほぼインデックス型と同じパフォーマンスってことかと思います。シャープレシオで見るとアクティブ型は全敗です。
外国株式比較
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銘柄 | 実質コスト (%) | シャープレシオ・1年 | シャープレシオ・3年 | シャープレシオ・5年 | シャープレシオ・10年 | リターン (%) /1年 | リターン(%) /3年 | リターン(%) /5年 | リターン(%) /10年 | 純資産総額 (億円) |
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DC外国株式インデックスファンドL | 0.295 | 0.89 | 1.35 | 0.88 | 0.79 | 9.82 | 21.79 | 15.12 | 12.42 | 1,701 |
DC米国株式インデックス・オープン (S&P500) | 0.347 | 0.81 | 1.38 | – | – | 8.76 | 22.78 | – | – | 41 |
DC外国株式ESGリーダーズインデックスファンド | 0.571 | 1.01 | – | – | – | 11.68 | – | – | – | 33 |
DC世界株式・厳選投資ファンド | 1.086 | 0.44 | – | – | – | 2.40 | – | – | – | 6 |
大和住銀DC外国株式ファンド | 2.256 | 0.96 | 0.73 | 0.88 | 0.83 | 12.91 | 11.93 | 15.91 | 13.97 | 883 |
DC新興国株式インデックス・オープン | 0.637 | 0.79 | 0.63 | 0.48 | 0.36 | 12.13 | 7.68 | 7.35 | 4.84 | 241 |
外株インデックスLと大和住銀DC外国株式ファンドはどちらもMSCIコクサイに連動/ ベンチマークですが後者のアクティブファンドは長期でも高いシャープレシオ・リターンとなっていて、アクティブファンドには珍しく優秀な結果なのではないでしょうか!?信託報酬とその他コストも含めた実質コストではぶっちぎりの高さなのですが、この高パフォーマンスなら許せるか!?
債券比較
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銘柄 | 実質コスト (%) | シャープレシオ・1年 | シャープレシオ・3年 | シャープレシオ・5年 | シャープレシオ・10年 | リターン (%) /1年 | リターン(%) /3年 | リターン(%) /5年 | リターン(%) /10年 | 純資産総額 (億円) |
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DC日本債券インデックスファンドL | 0.132 | -0.98 | -1.11 | -0.52 | 0.05 | -3.84 | -2.53 | -1.21 | 0.11 | 580 |
DC外国債券インデックスファンドL | 0.266 | 0.31 | 0.55 | 0.70 | 0.50 | 1.48 | 3.37 | 3.66 | 3.16 | 420 |
DC新興国債券インデックス・オープン | 0.496 | 1.56 | 1.21 | 0.53 | 0.24 | 13.84 | 8.77 | 5.00 | 1.98 | 127 |
日本債券は長らく続けていたYCC(イールド・カーブ・コントロール)で10年債が0.25%に抑えられていたものが昨年末に0.50%に。そして今年に入って上限1.0%程度まで許容みたいな事になり、利回り上昇=債券価格下落というのがこの数字に大きく反映されたという事でしょうか。直近半年のリターンは-2.78%です(汗 私は当初積み立てていましたが昨年の秋頃にスイッチングして逃げました(笑
バランス型比較
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銘柄 | 実質コスト (%) | シャープレシオ・1年 | シャープレシオ・3年 | シャープレシオ・5年 | シャープレシオ・10年 | リターン (%) /1年 | リターン(%) /3年 | リターン(%) /5年 | リターン(%) /10年 | 純資産総額 (億円) |
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DCバランスファンド30 | 0.240 | 0.72 | 0.78 | 0.63 | 0.75 | 2.57 | 3.83 | 3.08 | 3.54 | 292 |
DCバランスファンド50 | 0.255 | 1.04 | 1.10 | 0.76 | 0.76 | 6.21 | 8.01 | 5.84 | 5.73 | 328 |
DCバランスファンド70 | 0.267 | 1.19 | 1.24 | 0.80 | 0.76 | 9.69 | 11.93 | 8.25 | 7.66 | 163 |
DC世界経済インデックスファンド | 0.621 | 0.91 | 1.18 | 0.80 | 0.63 | 7.47 | 10.48 | 7.93 | 6.07 | 1753 |
最後にバランス型です。30とか50とかの数字は株式の割合です。30の時は日本株20の外国株10です。日本株に偏りがあります。70になるに従ってリスクが高い設計ですね。その分、リターンも大きくなっていました。
DC内シャープレシオ / リターン ランキング
リターンが高いファンドはどれも基本リスクが高い(価格変動が大きい)です。上がればハッピーですが、下がればその重しに耐えなくてはいけません。価格変動の体制がまだ無い内は、債券型などが気持ち的に楽かとは思いますが、シャープレシオを参考にできるだけ低いリスクで高いリターンを得られたら良いですよね。
最後にDC内でのシャープレシオランキングと、リターンランキングに行きたいと思います。DCは定年退職までの長期投資ですので10年での数字で見ていきます。
シャープレシオ ランキング TOP5
順位 | 銘柄 | シャープレシオ・10年 |
---|---|---|
1位 | 大和住銀DC外国株式ファンド | 0.83 |
2位 | DC外国株式インデックスファンドL | 0.79 |
3位 | DCバランスファンド70 | 0.76 |
4位 | DCバランスファンド50 | 0.76 |
5位 | DCバランスファンド30 | 0.75 |
リターン ランキング TOP5
順位 | 銘柄 | リターン・10年(年率) |
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1位 | 大和住銀DC外国株式ファンド | 13.97% |
2位 | DC外国株式インデックスファンドL | 12.42% |
3位 | DC日本株式エクセレント・フォーカス | 8.98% |
4位 | 三井住友・バリュー株式年金ファンド | 8.85% |
5位 | DC日本株式インデックスファンドL | 8.82% |
おわりに
いかがでしたでしょうか?
シャープレシオは高いほど、同じリターンを得るために必要なリスクが低いことを表しますので、ファンドの評価としては一つの基準ですが他にも見るポイントは標準偏差やリスクメジャーなんかも参考にして、自分のリスク許容度に合わせて選択していってほしいと思います。
それでは。